再録なんだけど、このイラストは出来が気に入らなくて顔を丸ごと描き直し、全面塗り直し。最初のやつには背景も入ってましたが、気力が続きませんでした。(駄目)改訂前の初出は、例によって渡瀬んとこ、SCWATの裏ウラ。
シチュエーション説明の小話付きです。この文章も新規改訂版。前のは台詞だけでした。 サイト開設時、ホントはこうやってイラストにちょっとした文章をつけようかと思ったんだけど、以外と思いつかなくて断念。 時代設定現代。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ― D side ― シャワーを止めて濡れた髪をかきあげると、幽かに聞こえる電話の音に気がついた。 こんな時間にかけてくるのは、たぶんあいつくらいだと思いながら、道徳はタオルを掴んでバスルームを出る。 コールはまだ止まない。 「はい?」 ― T side ― 「もしもし」 もう切ろうかと思ったとたん、聞きたかった声が聞こえた。 こういう些細なことが、とてもいいことに思えるような日だった。 「ごめん、起きてた?」 「ああ、うん、風呂はいってて…、出たばっかし。どうしたんだ?」 ふっと道徳の体を思い出して、熱がよぎる。そういえばしばらく寝ていない。 「あ、いま何も着てないんだ?」 「うん?」 「あはは、まだ仕事終わんなくてさー、ちょっと仮眠と思ったんだけど寝付けなくて」 |
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ネクタイをゆるめシャツのボタンを外す。3つめのボタンに指をかけたところで応答が返る。 「まだ研究室なのか?」 「そうなんだよ、もう。これ終わらせないと休み返上になっちゃうんだよね…」 4つめのボタンを外す。自分の指で欲望の火種を煽る。 「あんまり無理するなよ。どうせまたほとんど寝てないんだろう。横になってればそのうち寝てると思うぞ」 耳元で聞こえる低い声。 「うん……」 「それに、携帯からなんだろ?」 「うん…」 道徳の声を聞きながら、その唇の熱を思い出す。 ― D side ― 「…太乙?大丈夫か?」 眠くなってきたのだろうか。太乙の口数が減る。 「…うん……」 「眠れそうだな。切るぞ。仕事片づいたら、また電話しろよ」 「まって!……なんか……話してて…………」 以下略。 INDEX GALLERY -BACK- +NEXT+ |